大阪府大阪市西区の歯医者さん うえすぎ歯科クリニック 歯科医師 院長 上杉良太です。 歯周病は進行すると歯を失う原因となる疾患の一つで、その早期発見と治療が非常に重要です。しかし、初期段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうことが多い病気でもあります。ここでは、歯周病かどうかを確かめる方法について、症状や検査について詳しくご説明します。 歯周病にはいくつかの特徴的な症状があります。まず、歯ぐきの腫れや出血が挙げられます。歯磨きの際に歯ぐきから出血することがある場合は、歯周病の初期症状である可能性があります。また、歯ぐきの赤みや痛み、口臭の悪化も注意すべき兆候です。これらは軽度の症状で、進行すると歯のぐらつきや咀嚼時の不快感、さらには歯が抜け落ちることにもつながります。これらの症状を感じたら、早めに歯科医院で診断を受けることをおすすめします。 歯周病のチェックポイントとして、自分で確認できる方法があります。まず、鏡を使って歯ぐきを観察しましょう。健康な歯ぐきはピンク色で引き締まっている一方、歯周病が進行すると赤みがかかったり腫れぼったくなることがあります。また、指で歯ぐきを触ってみて、押すと痛む場合や、出血がある場合は注意が必要です。口臭の変化も一つのサインです。普段と異なる悪臭を感じる場合、歯周病による細菌の影響が考えられます。これらのセルフチェックを日常的に行うことで、早期発見に繋げることができるでしょう。 歯科医院での診断では、プロービングによる歯周ポケットの深さの測定が行われます。歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの間にできる隙間のことです。このポケットが深くなると、歯周病が進行していることが示されます。通常、3mm以内であれば健康な状態ですが、4mm以上になると要注意です。また、レントゲン検査によって歯を支える骨の状態を確認することもあります。骨の減少が確認される場合は、治療が必要となる場合があります。これらの検査により、歯周病の進行状況を把握し、適切な治療計画を立てることが可能になります。 歯周病検査は早期発見、早期治療のために非常に重要です。歯周病は痛みを感じにくい病気であるため、検査を怠ると気づかないうちに進行してしまうことがあります。特に自覚症状が少ない初期の段階で発見することができれば、治療は比較的簡単かつ低コストで済むことが多いです。治療方法としては、歯周ポケットの洗浄、スケーリングによる歯石除去、さらには歯ぐきの外科的処置が行われることがあります。治療には数週間から数ヶ月の時間がかかることがありますが、進行を抑えるためにはこまめな検診と継続的なケアが不可欠です。 歯周病を防ぐためには、日常的なセルフケアはもちろんのこと、定期的に歯科医院でのチェックが重要です。少なくとも半年に一度は歯科検診を受けることをおすすめします。この定期検診では、歯周病だけではなく、むし歯やその他の口腔内の疾患も合わせてチェックしてもらえます。また、プロによるクリーニングは、家庭では取り切れない歯垢や歯石を除去してくれ、歯周病予防に役立ちます。早期に異常が見つかった場合も、すぐに対応することで重症化を防ぐことができるため、定期検診は歯の健康を維持する上で非常に有効です。 歯周病は気づかないうちに進行することが多いため、早期発見が大切です。自分で確認できる症状やサインを把握し、疑わしい場合は速やかに歯科医院で診断を受けましょう。定期的な歯科検診は歯周病予防の基本であり、半年に一度の受診を心がけることで健康な口腔環境を維持することができます。日々のケアと定期的なプロの診断を組み合わせて、健全な歯と歯ぐきを保ちましょう。
目次
1. 歯周病の基本的な症状
2. 自分で確認できる歯周病のサイン
3. 歯科医院での診断方法
4. 歯周病検査の重要性
5. 定期的な歯科検診のすすめ
まとめ